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正しい換気の方法|正しい換気を行って居住空間の質を高めよう!

換気の必要性が高まっている昨今では、空気の入れ替えによって身体的な健康を守ることはもちろん、メンタル面のリフレッシュや住居自体にもよい影響が期待できます。家の中で快適に過ごすためにも、定期的に正しいやり方で空気の入れ替えを行いましょう。

この記事では、換気のメリットや効果について解説するとともに、適切な換気方法について紹介します。換気がどのくらい重要なのか気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

換気とは

換気とは、室内に漂っている汚染された空気を外部の空気と入れ替えることです。空気を入れ替えることで、健康に影響を及ぼす物質を外へ逃がす効果が期待できます。換気をしないまま室内に汚れた空気が滞留すると、感染リスクの上昇やハウスダストによるアレルギー症状などが引き起こされる可能性が高くなるため、注意が必要です。

また、汚れた空気を吸い続けることが、精神的な負担につながる場合があります。こうした悪影響を抑制し、健康的に過ごすためにも、定期的な空気の入れ替えが大切です。

換気の必要性

細菌やハウスダストなどの有害物質を外に排出することはもちろん、リフレッシュするためにも、新鮮な空気を取り入れる定期的な換気は必要不可欠。空気を入れ替えないまま放置しておくと、汚れた空気が部屋の中に溜まったままになります。この状態が続くと、二酸化炭素や一酸化炭素が部屋の中に充満してしまい、体調を崩すリスクが否定できません。

また、換気により湿気を外に逃がすことでカビやダニの発生を抑制できるため、家を長持ちさせることにもつながります。健康的に長く家に住めるためにも、空気の入れ替えは必要です。

 

換気のメリット

空気を入れ替えることで、以下のようなメリットが得られます。普段から意識して窓や扉を開けるようにして、部屋の中の空気をきれいに保ちましょう。

【換気のメリット】

  • 外のきれいな空気を取り込める
  • 二酸化炭素の濃度を下げられる
  • 有害物質を外に排出できる

これらのメリットについて、詳しく見ていきます。

外のきれいな空気を取り込める

換気には、部屋の中の汚れた空気を外に排出して、外のきれいな空気を取り入れるというメリットがあります。現代の住宅構造上気密性が高くなったことで、建材や家具などから発生する化学物質が空気中に漂ったり、蓄積された空気の汚れがいつまでも外に排出されなかったりといった問題が起こりやすくなりました。こうした状態を解決するためにも、換気をする必要があるのです。

ただし、近くに交通量の多い道路がある、花粉や黄砂の飛来が激しい地域であるといった周辺環境が悪い立地の場合は、必ずしも外の空気がきれいとはいえないかもしれません。そのため、適切な方法やタイミングを把握して空気を入れ替える必要があります。

二酸化炭素の濃度を下げられる

部屋を閉め切ったまま生活していると、呼吸による二酸化炭素の蓄積により徐々に室内の二酸化炭素濃度が上がってしまいます。二酸化炭素の濃度が極端に上がると頭痛や倦怠感などの症状が現れる可能性があるので、窓を開けて新鮮な酸素を取り入れましょう。

なお二酸化炭素は、気付かないうちに濃度が上がるため、定期的に換気することを意識しながら生活することが大切です。

有害物質を外に排出できる

部屋の空気中には、目に見えない多くの有害物質が漂っています。例えばハウスダストや花粉、PM2.5など、さまざまな物質が空気中に含まれているのです。

こうした物質を放置しておくと、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。また、空気中に含まれているカビや湿気は家の劣化を早める原因となるため、定期的に空気の入れ替えを行い、有害物質の発生や飛散を抑制することが大切です。

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換気の効果

換気することでどのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、以下の換気における効果について見ていきます。

【換気の効果】

  • 結露・カビの発生を防げる
  • ウイルスの滞留を防げる
  • シックハウス症候群を防げる
  • リフレッシュ効果を生む
  • アレルギー症状の発生を防げる
  • 冬場なら一酸化炭素中毒を防げる
  • 建物の劣化スピードを軽減できる

結露・カビの発生を防げる

換気をすることで室内の湿度を抑えられるため、結露やカビの発生を防げます。湿気は生活するだけで室内にこもるので、定期的に窓や扉を開けて湿気を外に逃がしましょう。湿気をそのままにしておくと、結露やカビが発生しやすくなります。

カビは健康に悪影響を及ぼすだけでなく、広範囲に広がると家の劣化を促進してしまいかねません。健康的かつ長く家に住み続けるためにも、窓を開けて家の中の湿度を適切に下げることが大切です。

ウイルスの滞留を防げる

換気することで、室内におけるウイルスの滞留を抑制できる可能性があります。換気をしないことで外から持ち込んだウイルスが室内に滞留すると、家中に広まり感染リスクを高めてしまいかねません。

また、感染症の場合、飛沫感染でうつるケースが多いですが、換気によりこうした感染リスクを軽減できる可能性があります。密閉空間だと感染リスクが高まる傾向にあるため、ウイルスの滞留を抑制するためにも、正しい方法で空気を入れ替えることが重要です。

シックハウス症候群を防げる

換気をすることでシックハウス症候群を防ぐ可能性も期待できます。シックハウス症候群とは、建材や家具などから発生する化学物質により引き起こされる症状。これらの有害な化学物質が空気中に漂い、気付かない間に体内に取り込んでしまうと、頭痛、目がチカチカする、吐き気や咳などの健康被害が出てしまいかねません。

また、近年は省エネのために気密性の高い家が増え、シックハウス症候群の発生リスクが以前より高まる傾向にあります。化学物質により汚れてしまった空気が滞留したままでは健康に悪影響を及ぼしかねないため、外の新しいきれいな空気と入れ替えることが必要です。特に新築やリフォーム直後は建材から化学物質が放出されやすいので、念入りに喚起を行いましょう。

リフレッシュ効果を生む

新鮮な外の空気を部屋の中に取り入れることにより、リフレッシュ効果も期待できるでしょう。部屋の中には嫌な臭いがこもった古い空気が残っていますが、換気によって新鮮できれいな空気と入れ替えることで脳が活性化し、リフレッシュ効果が得られます。

脳の働きが活発化すれば作業効率もアップするので、一日を気持ちよく過ごせるでしょう。また、嫌な臭いも同時に抑制できるため、精神的な負担も軽減されるかもしれません。臭いによるストレスは意外と大きいので、意識的に窓を開けてきれいな空気を取り入れることを習慣化することをおすすめします。

アレルギー症状の発生を防げる

空気の入れ替えでアレルギー症状の発生を予防できる可能性があります。アレルギー症状は、ハウスダストが原因であることが少なくありません。ハウスダストとは目に見えない小さな汚れのことで、カビや細菌、ダニの死骸や花粉といった物質です。

こうした物質を含んだ空気を吸い込むことでアレルギー症状が発生するケースが多いため、空気を入れ替えてハウスダストを外へ逃がすことが大切です。

また、ハウスダストの原因の一つであるダニは、高温多湿の環境を好みます。換気をすることで湿気も外に逃がせるので、風通しをよくしてダニの繁殖を防ぎましょう。

冬場なら一酸化炭素中毒を防げる

空気の入れ替えで一酸化炭素中毒を防ぐことが可能。一酸化炭素は目に見えず無味無臭なので、空気中の濃度が上がると知らないうちに頭痛やめまいなどの健康被害が出てしまい、場合によっては命に関わる危険な状況にも発展しかねません。特に冬場は暖房器具の使用により、室内の一酸化炭素の濃度が上がりやすいです。

石油ストーブやファンヒーターなどの開放型暖房器具は、酸素を取り入れることで温度を上げ、排気ガスを出します。これにより室内の酸素濃度が低くなり、一酸化炭素の濃度が急激に濃くなるのです。このような事態を防ぐためには、冬場でも換気が不可欠。窓を開けて新鮮な酸素を部屋の中に十分取り入れましょう。

建物の劣化スピードを軽減できる

湿気がこもるとカビが発生しやすくなり、結果として建物の劣化スピードを速めてしまいます。カビは風通しの悪いところを好み、空気の入れ替えができない場所に発生しやすいので、換気せずに放置しておくとカビが広がり、壁や床など広範囲に繁殖してしまうでしょう。特に木造住宅の場合、カビは家の中まで腐らせてしまう原因にも繋がりかねません。

長く快適に住むためにも、定期的に窓や扉を開けて、正しい方法で湿気を外へ逃がすことが大切です。

部屋の換気方法

空気を入れ替える正しい方法として、以下のようなものが挙げられます。いずれもすぐ実践できますので、ぜひ今日から行ってみてください。

 

  • 窓・扉を開ける
  • 換気扇の使用
  • 換気設備の使用

窓・扉を開ける

窓や扉を開けるだけでも、部屋の空気の入れ替えは可能です。ただし、窓や扉はただ開けるだけでは、効率的な換気はできません。

窓や扉を開けて空気を入れ替える場合には、対角線上にある窓や扉を開けてください。空気の通り道を作ることで、外の新鮮できれいな空気を取り入れながら、部屋の中の古い空気を外へ排出できます。近くにある窓を開けても限定的な範囲でしか換気できないため、離れた場所にある窓や扉を開けるとよいでしょう。

また、1箇所のみ開けても効率的な換気はできないので、2箇所以上開けて空気を入れ替えることも大切です。部屋の中に窓が1箇所しかない場合は、窓に向かって扇風機を回すと効率的に空気の入れ替えができます。

換気扇の使用

台所やトイレ、浴室などの水回りには、換気扇が取り付けられているため、換気の際にはこうした家の中の換気扇を活用するとよいでしょう。特に台所は排気量が多いので、運転させておくだけでも部屋の中の空気を効率的に外へと排出できます。また、台所から離れた場所にある窓を開けて換気扇を回しておくと、さらに効率的に空気の入れ替えが可能です。

換気扇を回すのと同時に、窓や扉を開けて空気の入れ替えをサポートしましょう。窓や扉が1つしかない部屋も、換気扇を回しておけばきれいな空気を取り込めますので、普段の換気にプラスして家の中にある換気扇を活用することをおすすめします。

 

換気設備の使用

24時間換気システムがある家に住んでいる場合は、常に電源をオンにしておきましょう。24時間換気システムは、電源をつけっぱなしにしておくことで高い効果を発揮できます。

2003年から建築基準法が改正され、24時間換気システムの設置が義務化されました。24時間換気システムは、稼働させるだけで家の中にある空気を入れ替えられるため、通常の換気より効率的に空気の入れ替えができます。

近年の家は高気密であるため、家の中に空気がこもりやすいです。それゆえに、シックハウス症候群などの健康被害が増えたことで、24時間換気システムが導入されるようになりました。健康被害が懸念されるレベルの大気汚染や台風などの災害がない限り、24時間換気システムは常にオンにしておきましょう。

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換気効率を高めるポイント

換気効率を高めるためには、「細かい換気を数回に分けて行う」「窓は2箇所以上開ける」といったポイントを押さえることが大切です。効率良く換気を行うことで、近年問題視されている感染症の予防効果も期待できるかもしれません。ここでは、換気をする際のポイントについて解説します。

細かい換気を数回に分けて行う

効率よく空気を入れ替えるためには、長時間窓や扉を開けっぱなしにするのではなく、短時間の換気を数回に分けて行うのがポイントです。目安として2時間に1回程度、5~10分程度空気を入れ替えてください。短時間でも空気を入れ替えれば、室内の温度も比較的一定に保ちつつ、空気感染の予防や気分のリフレッシュ効果が期待できます。

冬場は、換気によって部屋の温度が低くなり、寒さを感じやすいでしょう。気温が低い場合は5分程度で空気の入れ替えを行い、カーテンや加湿器を使って部屋の体感温度を下げないように工夫してください。夏場はエアコンから離れた場所の窓を開ければ、急激な室温の上昇を防げます。

窓は2箇所以上開ける

空気の入れ替えは窓を1箇所開けるだけでは、高い効果は期待できません。換気の効率が悪くなり、長時間窓を開けていても古い空気を外へ排出するのは難しいでしょう。古い空気を排出して新しい空気を取り入れるためには、「空気の通り道を作る」ことが大切です。

空気の通り道を作るには、離れた場所にある窓を2箇所以上開けることを意識してください。窓を2箇所以上開けて空気の流れを作ることで、効率的に換気ができます。さらに、対角線上のある窓を開けておくと、より高い効果が期待できるでしょう。

換気をする際に知っておきたい注意点

エアコンは部屋の温度を適切に保つ機能がありますが、汚れた空気を外へ排出する機能は備わっていません。部屋の空気を吸い込んで温度を調節していますが、空気の入れ替えは行っていないのです。そのため、エアコンをつけていると気付かないうちに部屋の中に汚れた空気が溜まりやすいので、定期的に窓を開けて換気を行ってください。

夏場や冬場は光熱費がもったいないからと、エアコンを切った後に空気の入れ替えをする方も多いのではないでしょうか。しかし、エアコンは電源を入れたときに最も電気消費量が多くなります。窓を開けるからと電源を切ってしまうと、逆に光熱費がかかってしまうので、換気をするときもエアコンはつけっぱなしにしておくのが賢明です。

まとめ

部屋の中には、気付かないうちに汚れた空気が滞留します。換気をせずに汚れた空気が体の中に取り込まれると、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

家の中で快適かつ健康的に過ごすためには、正しいやり方で部屋の空気を入れ替えることが大切です。新しくてきれいな空気はメンタル面にもよい影響を与えますし、湿度の維持により家を長持ちさせることも可能です。今回ご紹介した内容を参考にしていただき、効率的に外のきれいな空気を家の中に取り込んで、生活の質を上げてみてはいかがでしょうか。

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