オフィスコーヒーは、苦味や甘み、コクなどひと口でさまざまな味を感じられます。そして、とくに好みが分かれやすいのがコーヒーのもつ「酸味」です。酸味の強いコーヒーを好む方もいれば、酸味がほとんどない味が好きという方もいます。今回は、オフィスコーヒーの酸味に関する情報をご紹介します。
コーヒーの酸味は苦味をやわらげる役割を果たしている
コーヒーの味は、苦味や甘み、コクなどのバランスの強弱で成り立っています。なかでも特徴的なのが苦味であり、「コーヒー=苦味」と考えている方も多いでしょう。しかし、ただ苦味が強いだけでは、世界的に人気のあるコーヒーにはなりません。コーヒーに含まれる「酸味」の存在が、苦味の良さを引き立てているのです。
コーヒーの酸味とは?
コーヒーの酸味は、果物の味わいや香りにたとえられます。コーヒーの見た目からフルーティーな味わいがすることに疑問を感じるかもしれませんが、コーヒー豆が「コーヒーチェリー」と呼ばれる果実の種子であることを考えるとイメージしやすいでしょう。
コーヒーの酸味は、味のメインとなる苦味をやわらげたり、うまく引き立てたりする働きをもっています。人気の高いコーヒー豆ほど、苦味だけでなく酸味のバランスもとれたものが多いのは、この点が理由でしょう。
コーヒー豆の種類や焙煎方法による酸味の違い
コーヒーの酸味は、豆の種類や焙煎度合いなど、さまざまな要素で違いが生まれます。理想的な酸味のコーヒーに出会うためには、酸味の強弱とそれぞれの関係性を理解しておく必要があるでしょう。こちらでは、コーヒーの酸味に影響を与える3つのポイントをご紹介します。
コーヒー豆の種類
コーヒー豆には、酸味の強い品種、弱い品種が存在します。酸味の強さに応じてコーヒー豆を選ぶ場合は、以下の表を参考にしてください。
コーヒー豆の種類 | 特徴 |
メキシコ | メキシコ産のコーヒー豆で、適度な酸味と香りが特徴。味は全体的にまろやかで、普段あまりコーヒーを飲まない方でも飲みやすい。 |
ブルーマウンテン | あらゆるコーヒーの良いところを集めたといわれる、ジャマイカ産のコーヒー豆。酸味と苦味のバランスが良く、万人受けする飲みやすさが特徴。 |
クリスタルマウンテン | 南米のキューバ産の豆で、酸味や苦味がはっきり感じられる味わいが特徴。酸味と苦味の両方を楽しみたい方におすすめ。 |
コロンビア | コロンビア産のコーヒー豆で、酸味や苦味が弱く、甘い香りとコクが特徴的。酸味の強いコーヒーが苦手な方におすすめ。 |
キリマンジャロ | タンザニア産のコーヒー豆で、強い酸味と豊かなコクが特徴。あっさりとした飲み口で、重すぎず軽すぎない味わい。 |
焙煎度合い
コーヒーの酸味は、豆の焙煎度合いにも影響を受けます。コーヒー豆の焙煎度合いには8段階あり、それぞれ「浅煎り」「中煎り」「深煎り」に分類されます。以下の表をご覧ください。
段階 | 焙煎度合い |
ライトロースト | 浅煎り |
シナモンロースト | |
ミディアムロースト | 中煎り |
ハイロースト | |
シティロースト | 深煎り |
フルシティロースト | |
フレンチロースト | |
イタリアンロースト |
一般的に、浅煎りほど酸味が強く、深煎りになるほど苦味が強くなる傾向にあります。ただ、ライトローストやシナモンローストの豆は、酸味も強いものの生豆の青臭さも残っており、この状態でコーヒーを淹れるのはおすすめしません。酸味の強いコーヒーを好む場合は、ミディアムローストが良いでしょう。
挽き方
コーヒーの酸味は、豆の挽き方によっても違いが生まれます。粗く挽くと酸味が出やすく、細かく挽くと苦味が強調されると覚えておきましょう。
コーヒー豆は、お湯に触れるとはじめに酸味の成分が抽出され、その後苦味やコクが抽出されます。細かく挽くとお湯に触れる表面積が大きくなり、より抽出が進むため苦味を感じやすくなるのです。
コーヒー豆の保存方法にも注意
コーヒーには、良い酸味と悪い酸味があります。酸味の強いコーヒーが苦手な方は、悪い酸味をもつコーヒーを飲んでしまったのかもしれません。悪い酸味を生み出さないためには、コーヒー豆の保存方法も理解しておく必要があります。とくに重要なのが以下の4点です。
- 高温を避けて保存する
- 多湿を避け、湿度を一定に保つ
- 直射日光や紫外線の当たらない場所で保存する
- 酸素に触れないよう保存する
また、コーヒー豆は焙煎からどのくらいの期間経過しているかで保存方法が変化します。オフィスでも実践できる具体的な方法は、以下の記事を参考にしてください。
ダイオーズ オフィスコーヒー情報:「オフィスコーヒーを美味しく味わうには欠かせない!豆の保存方法」
まとめ
コーヒーのもつ酸味は、人それぞれ好みが分かれます。オフィスコーヒーを導入する際は、従業員にアンケートをとるか、さまざまなバリエーションのコーヒー豆を購入し、好きなものを淹れられる環境を整えるのがおすすめです。
ダイオーズでは、独自焙煎の豆や世界各国の焙煎豆を取り揃えています。酸味や苦味のバランスもコーヒー豆・付属品ラインアップのページに記載していますので、ぜひ参考にしてください。