コーヒーの新しい飲み方は毎年登場しますが、2017年ごろからアメリカで流行している「グリーンコーヒー」をご存知でしょうか。高いダイエット効果が期待できるとして、徐々に日本でも普及しています。今回は、話題沸騰のグリーンコーヒーについて、その概要とオフィスコーヒーで味わう方法をご紹介します。

グリーンコーヒーとは何か？

グリーンコーヒーとは、焙煎する前の生豆の状態で淹れたコーヒーを指します。2017年ごろからアメリカで流行し、ダイエット効果があるとして人気を集めました。その後、日本にも輸入され、一定の根強いファンがいます。

一般的なコーヒー豆は、収穫後に焙煎という工程を経て私たちが見慣れているこげ茶色の姿となります。焙煎は、コーヒー豆に熱を加えて炒める作業であり、コーヒーのもつ独特な香りや苦味、酸味を生み出すには欠かせない工程です。一方、コーヒーの生豆は白色や緑色で、全く異なる見た目をしています。

グリーンコーヒーはどんな味？

コーヒーの味は、焙煎度合いに影響を受けます。浅煎りであれば酸味が強く、深煎りになるほど苦味が強くなります。それでは、焙煎していないグリーンコーヒーはどのような味がするのでしょうか。

グリーンコーヒーは、焙煎されていない生豆を抽出するため、一般的なコーヒーのような褐色の液体ではありません。緑茶に近い薄い緑色をしており、苦味もほとんどなく、コーヒーではなくハーブティーに近い味と表現されることもあります。

コーヒー好きとしては物足りないかもしれませんが、初めてコーヒーを飲む方にとっては飲みやすいでしょう。苦手なコーヒーを克服したいという方にもおすすめです。

グリーンコーヒーの効果

冒頭で説明した通り、グリーンコーヒーはダイエット効果が期待されてアメリカで流行しました。グリーンコーヒーのもつダイエット効果には、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が関係しています。こちらでは、グリーンコーヒーを飲むことによる効果とクロロゲン酸の関係をご紹介します。

脂肪燃焼効果のあるクロロゲン酸

クロロゲン酸は、コーヒーの苦味や香りの元となる成分のひとつです。脂肪燃焼効果があるため、ダイエット目的でブラックコーヒーを飲む方も少なくありません。コーヒーダイエットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ダイオーズ オフィスコーヒー情報：「オフィスコーヒーでも実践可能！コーヒーダイエットとは」

ただ、クロロゲン酸は熱に弱く、焙煎によって減少することがわかっています。焙煎前後を比較すると、クロロゲン酸の量はおよそ5分の1まで減少してしまうようです。つまり、グリーンコーヒーは、コーヒー豆に含まれるクロロゲン酸を効率良く摂取できるといえます。

クロロゲン酸のその他の効果

クロロゲン酸を摂取することで期待できる効果は、脂肪燃焼効果だけではありません。とくに注目を集めているのが、以下の2つの効果です。

• 脂肪肝を予防する効果
• 糖尿病を予防する効果

脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が蓄積した状態を指します。進行すると血管系の疾患につながる怖い病気ですが、日本や海外の研究結果でクロロゲン酸が脂肪肝の予防に役立つことが判明しました。「コーヒーを1日に3杯飲むと肝細胞がんのリスクが半分になる」という研究結果も出ています。

糖尿病は、肥満や運動不足により血糖値を正常に保てなくなる病気で、さまざまな合併症や動脈硬化の入り口として注意喚起されています。クロロゲン酸は、インスリンを作り出すすい臓のβ細胞の働きを活性化することがわかっており、今後さらに研究が進められる予定です。

コーヒーを飲めば、すべての病気が治るわけではありませんが、規則正しい生活のなかに1杯のコーヒーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

グリーンコーヒーの飲み方

グリーンコーヒーは、通常のコーヒーと同様に豆を挽き、ドリップして飲むのが一般的です。ただし、コーヒーの生豆は石のように硬く、焙煎豆用のミルでは粉砕できない可能性があります。食品用のミキサーを使用するか、購入先のコーヒーショップで挽いてもらうのがおすすめです。

また、すでにパウダー状になったものをインターネットや専門店で購入する方法もあります。パウダー状であれば、コーヒーとして飲むだけでなく、ヨーグルトや牛乳と混ぜ合わせて摂取することもできます。一風変わったグリーンコーヒーの味わいをお楽しみください。