Coffee Topicsオフィスコーヒー情報

2020.04.13

コーヒーの基礎知識

オフィスコーヒーの導入とあわせて知っておきたい「サステナブルコーヒーチャレンジ」

近年は、多くの企業でオフィスコーヒーやウォーターサービスなどの導入が進み、従業員が働きやすい環境づくりに一役買っています。私たちがオフィスで美味しいコーヒーを飲めるのは、生産者の存在があってこそといえるでしょう。今回は、多くのコーヒー生産者や企業が取り組んでいる「サステナブルコーヒーチャレンジ」についてご紹介します。オフィスコーヒーを導入する企業であれば、理解しておきたい取り組みです。

Contents: サステナブルコーヒーとは何か？; オフィスコーヒーの導入とあわせて理解しておくべき「サステナブルコーヒーチャレンジ」; 企業や団体が実際に行っているサステナブルコーヒーチャレンジ; 株式会社ミカフェート; 株式会社ベルシステム24ホールディングス

サステナブルコーヒーとは何か？

コーヒーの生産で、時に自然が破壊されることをご存知でしょうか。コーヒーは熱帯地域でしか生育できず、熱帯地域のほとんどは熱帯雨林に覆われています。コーヒーの生産者が栽培地を拡大しようと考えた場合、熱帯雨林の木々を切るしかありません。

また、コーヒーは急斜面のほうが生育しやすい特徴をもちます。適切な管理が行われなければ、土砂災害や浸食などの自然災害につながるでしょう。

そこで生まれたのが「サステナブルコーヒー」です。サステナブルコーヒーとは、自然を守りつつ、十分な利益を得られていない生産者の生活環境をより良くする方法で生産されたコーヒーのことを指します。サステナブルコーヒーは、どのような問題に配慮されたものかに応じて3つに区分されます。以下の表をご覧ください。

サステナブルコーヒーの例	特徴・問題意識
シェードツリーコーヒー	木々に覆われた木陰で生産されたコーヒー。森林を伐採することなく生産が可能なため、自然保護につながる。
オーガニックコーヒー	農林水産省が定めている禁止農薬や化学肥料を使用せずに生産されたコーヒー。土壌汚染や水質汚染の防止につながる。
フェアトレードコーヒー	発展途上国など、利益を十分得られていない生産者に対して、適正な価格で継続取引されるコーヒー。コーヒー生産者の安定した生活につながる。

世界でも有数のコーヒー消費国として知られる日本。オフィスコーヒーだけでなく、コンビニや専門ショップなどでコーヒーを飲む機会も多いでしょう。しかし、このままの状態を放置していると、自然破壊によってコーヒーの供給が追いつかなくなり、十分な利益を得られない生産者が続々と手を引いてしまうかもしれません。身近な存在となっているからこそ、サステナブルコーヒーについて学び意識する必要があるのです。

サステナブルコーヒーの条件を満たしたコーヒーには、パッケージに認証マークが付いているため、コーヒーを探す際は目印にするのもおすすめです。

オフィスコーヒーの導入とあわせて理解しておくべき「サステナブルコーヒーチャレンジ」

サステナブルコーヒーの周知が進むなかで、コーヒー業界全体への波及効果を目的として「サステナブルコーヒーチャレンジ」というプラットフォームが結成されました。参画した各企業や団体が、アプローチ方法は異なるものの、生産地域の自然環境の保護や再生、減農薬栽培、生産者の収入の安定化などを目的として活動を行っています。現在は、161の組織や政府が加盟しているようです。

サステナブルコーヒーチャレンジでは、「SDGs」の目標に即した仕組みや指針が掲げられています。SDGsとは、「持続可能な開発目標」を指し、201年9月の国連サミットで採択されたものです。17のゴールと169のターゲットが示され、地球環境の保全と利用のバランスが整った世界を実現しようとしています。