オフィスで他の従業員と接していると、食後など自分の口臭が気になるタイミングがあるでしょう。紅茶に含まれている紅茶ポリフェノールは、近年口臭対策で注目を集めています。今回は、紅茶ポリフェノールの働きや口臭との関係などをご紹介します。口臭が気になる場合は、ティーサーバーで紅茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
紅茶ポリフェノールとは?
食後の口臭対策には、歯磨きがもっとも効果的です。ただ、仕事中は歯磨きの時間をしっかりと確保できない日もあります。そのような場合は、紅茶ポリフェノールを含む紅茶を飲むのがおすすめです。こちらでは、紅茶ポリフェノールの特徴や、茶葉や産地ごとのポリフェノール量の違いをご紹介します。
紅茶ポリフェノールの特徴
紅茶ポリフェノールは、私たちの知る紅茶を作りあげている主成分です。たとえば、紅茶のもつきれいなオレンジ色は、紅茶ポリフェノールによって生まれます。他にも、紅茶特有の深い味わいや渋味は、紅茶ポリフェノール由来です。
紅茶ポリフェノールは、茶葉の段階から含まれている成分ではありません。元々含まれているカテキン類が、酸化発酵という過程を経て結合することで紅茶ポリフェノールへと変化します。
茶葉や産地ごとに紅茶ポリフェノールの量は変わる?
紅茶ポリフェノールには、カテキン類やテアフラビンというポリフェノール、デアルビジンと呼ばれるポリフェノールが含まれています。
紅茶は、産地によって製法や酸化発酵の程度が異なります。そのため、紅茶ポリフェノールを構成する成分の比率にも違いがあり、それに応じて味わいや香りにも違いが生まれるのです。
紅茶ポリフェノールの3つの働き
紅茶は、新しい口臭対策として注目を集めています。紅茶を飲むことで口臭対策につながるのは、紅茶ポリフェノールのもつ3つの働きに大きく関係しています。こちらでは、それぞれの内容や過去の研究結果などを確認しましょう。
歯周病菌を抑制
キリンビバレッジの研究によると、代表的な歯周病菌である「ジンジバリス」について、紅茶ポリフェノールが育成を抑制することがわかっています。口臭や歯槽膿漏といった口腔内のトラブルだけでなく、糖尿病や脳卒中との関係も疑われている菌であるため、紅茶を飲んで抑制できるのであれば手軽といえるでしょう。
ただし、歯周病菌予防には丁寧な歯磨きを行い、時にはクリニックで歯石やプラークを取り除く必要があります。日々の歯磨きを怠ることなく、併用して紅茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
においの原因酵素を抑える
歯周病菌から発生し、においの原因酵素となる「Rgp」への影響に関する研究では、紅茶ポリフェノールのほうが緑茶より高い効果を発揮しました。紅茶ポリフェノールがにおいの原因酵素に対して強く働きかけていることを示しています。
また、この酵素はインフルエンザの感染との関係も指摘されているため、紅茶ポリフェノールによるインフルエンザ予防についての研究も進められています。近い将来、紅茶を飲むことでインフルエンザ予防につながる時代が到来するかもしれません。
口臭成分を抑制
紅茶ポリフェノールには、口臭の原因菌である「メチルメルカプタン」の発生を抑える効果も確認されています。研究では、牛乳を飲んだあとに水か紅茶を飲み、口臭成分量を機械で測定しています。その結果、紅茶のほうがメチルメルカプタンの上昇を抑えられていました。
砂糖やガムシロップなどの糖質を含んだ甘味料を使用せず、毎食後1日3回程度飲むとより効果的です。食後の口臭が気になる場合は、オフィスのティーサーバーを活用して一度試してみてください。
口臭対策になる紅茶の飲み方とタイミング
紅茶のもつポリフェノールは、口臭対策に一定の効果が期待できます。オフィスなど食後に歯磨きの時間が取れない場合は、ティーサーバーを活用しましょう。
口臭対策として紅茶を飲むのであれば、飲み方やタイミングを意識することが大切です。まず、砂糖やガムシロップのように糖質を含んだものを入れると歯周病菌の発生につながるため、ストレートティーで味わうようにしましょう。味に飽きてしまった場合は、甘味料の使用されていないフレーバー入りの紅茶も試してみてください。
また、食後やおやつのタイミングだけでなく、食事と食事の間に少しずつ飲んで口を潤すようにしましょう。歯周病菌や口臭の原因菌は、乾燥した口腔内で増殖する傾向にあるためです。実際、紅茶ポリフェノールに関する研究でも500mlを1時間45分かけて少しずつ飲んでいます。