安全かつおいしい水を飲めるウォーターサーバーは、病院でも導入するケースが増えています。使い勝手のよいウォーターサーバーを選べば、患者さんの満足度向上に繋がるでしょう。
この記事では、病院・クリニックにおけるウォーターサーバーのメリットやデメリット、選び方を解説します。これからウォーターサーバーの導入を考えている方に役立つ情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ウォーターサーバーとは
ウォーターサーバーとは、水のボトルを設置し、レバーを操作するだけで冷・温水を出せる機器のこと。形状は床置きタイプや卓上タイプなどがあり、いつでも安全でおいしい水を飲めることから人気を集めています。近年はホテルや温泉施設、病院などさまざまな場所でウォーターサーバーを見かけるようになりました。
ウォーターサーバーの種類
ウォーターサーバーには、専門工場から水ボトルを宅配するタイプと水道水を浄水機で濾過するタイプの2種類があります。宅配タイプはサーバー設置時の工事が不要で、初期費用は水ボトルのみという場合が少なくありません。
一方で、浄水機タイプはサーバー設置工事費として2万円ほどかかることがありますが、毎月の費用はサーバーのレンタル料と水道料のみで水ボトル代は不要。宅配タイプは月々に注文する水ボトルの量が増えれば費用もかさむため、病院のように多くの人が水を飲む環境に設置する場合は浄水機タイプの方がコストパフォーマンスに優れているでしょう。
病院やクリニックでウォーターサーバーがおすすめの理由
比較的待ち時間が長い病院は、特にお子さんや高齢の方が脱水症状水分不足に陥らないよう気軽に水分補給ができる環境を整えることが大切。ウォーターサーバーがあれば必要な時にきれいな水を飲めるため、こまめな水分補給が可能です。
また、水分をしっかり摂ることで体調を整えることにもウォーターサーバーは役立ちます。つまり、ウォーターサーバーは全ての来院者が快適に過ごせる環境を作るのにおすすめの設備です。
病院やクリニックにウォーターサーバーを置くメリット
続いては、病院やクリニックにウォーターサーバーを設置するメリットをご紹介します。
【病院やクリニックにウォーターサーバーを置くメリット】
- 衛生面に問題がない
- 経費計上が可能
- 病院の評価UPに繋がる
- お茶付きのサーバーならお年寄りウケがよい
- 従業員の福利厚生に繋がる
衛生面や福利厚生面など、ウォーターサーバーにはさまざまなメリットがありますので、具体的に見ていきましょう。
衛生面に問題がない
ウォーターサーバーには、衛生基準を満たした天然水や浄水機で濾過した水道水など、清潔で安全な水が使われています。また、サーバーからコップに水を注ぐため、利用者の手や口から水の注ぎ口に雑菌が付着する心配もありません。
一方、ひと昔前に病院で見かけることの多かったウォータークーラーは口を近づけて水を飲むため、利用者の唾液が給水口に付着する可能性が高く、衛生面に懸念が残ります。病院には体調不良の方が訪れることも多いので、感染症などを気にして水分補給をためらうことも多いでしょう。常に清潔な状態を維持できるウォーターサーバーなら、誰もが安心して水を飲むことが可能です。
経費計上が可能
病院の待合室に患者用のウォーターサーバーを置いた場合、設置費用やランニングコストは「接待交際費」として経費計上できるのもメリットです。また病院スタッフ用のウォーターサーバーは、「福利厚生費」となります。経費計上できれば、税金の節約に繋がるでしょう。
病院の評価UPに繋がる
患者さんが待合室で待っている間に喉が渇いた場合、気軽においしい水を飲めるウォーターサーバーがあれば「便利だ」と思ってもらえるようになります。長時間待つことも多い病院では、いかに患者さんにリラックスしてもらえるかが重要なポイント。インテリアやBGMなどにこだわることも大切ですが、ウォーターサーバーを導入していつでも水分補給できる環境を作っておくと、病院への高評価に繋がります。
お茶付きのサーバーならお年寄りウケがよい
ウォーターサーバーには、冷水・温水だけでなくお茶機能を備えたタイプもあります。病院は高齢者が訪れることが多いため、ウォーターサーバーでお茶も提供できるとよい印象を与えられるでしょう。高品質な水を使ったお茶はまろやかな味わいを堪能でき、お茶好きの方にも満足してもらえるはずです。さらに緑茶には健康によいとされる成分も含まれているため、健康に気を遣う高齢者にとってもメリットとなります。
従業員の福利厚生に繋がる
おいしくて安全性の高い水がいつでも飲める環境を作ることは、患者さんだけでなく従業員の福利厚生になるのもポイント。業務中に喉が渇いた時の水分補給や休憩時の気分転換に役立ち、職場環境の向上に繋がります。
また、自動販売機は飲み物を購入するたびに費用がかかりますが、ウォーターサーバーならお金はかかりません。費用面から考えても、自販機よりウォーターサーバーを設置した方が従業員から喜ばれるでしょう。
病院やクリニックにウォーターサーバーを置くデメリット
さまざまなメリットのあるウォーターサーバーですが、デメリットも存在します。主なデメリットは以下の通りです。
【病院やクリニックにウォーターサーバーを導入するデメリット】
- コストがかかる
- ボトルを交換する手間がある
あらかじめ注意すべき点を確認しておくことで、対策を立てられます。デメリットの詳細をチェックして、対処するのがおすすめです。
コストがかかる
ウォーターサーバーの利用には、サーバーのレンタル料、水ボトルの購入・配送料、電気代などのコストがかかります。また、サーバーの設置工事を始めとした初期費用がかかることもあるため、契約前にしっかり確認してください。
なお、前述の通りウォーターサーバーで発生した費用は経費に計上できます。経費で節税対策をしておけば、ウォーターサーバーの費用は大きなコストにはなりません。
ボトルを交換するのに手間がかかる
宅配タイプのウォーターサーバーは、水がなくなったらボトルを交換する必要があります。病院の利用者が多くなるほど水がなくなるスピードも早くなるため、頻繁なボトル交換が手間に感じることもあるでしょう。女性の従業員が多い病院だと、重たいボトルの取り替えが困難になる場合も少なくありません。
ボトル交換の手間を減らすには、ボトルを下に置くタイプのウォーターサーバーがおすすめです。下置きタイプならサーバーの上にボトルを乗せる手間がなくなり、女性誰でも手軽に交換できます。
ウォーターサーバーを選ぶポイント
ウォーターサーバーを選ぶときは、以下の項目を意識してみてください。
【ウォーターサーバーを選ぶポイント】
- 硬度の低いRO水が飲めるウォーターサーバーを選ぶ
- チャイルドロックがしっかりしているものを選ぶ
病院で使うウォーターサーバーは、水の種類や必要な機能にこだわることが大切です。最後に選び方のポイントを詳しごく紹介します。
硬度の低いRO水が飲めるウォーターサーバーを選ぶ
病院やクリニックには、ミネラル成分を除いたRO水や低硬度の天然水が飲めるウォーターサーバーがおすすめです。硬度とは、マグネシウムやカリウムなどのミネラル成分を含有する度数のことを指し、硬度が高いほどミネラルが多く含まれていることになります。
ミネラルは体によいイメージがありますが、腎臓に疾患のある方や胃腸が未発達の乳幼児にとっては負担となる可能性があるので注意が必要です。また、人によっては硬度の高い水を飲むとお腹が緩くなることもあります。乳幼児を含めたさまざまな人が訪れる病院・クリニックだからこそ、誰でも安心して飲める成分の水を提供することが大切です。
チャイルドロックがしっかりしているものを選ぶ
乳幼児が来院することも多い病院やクリニックでは、誤操作を防ぐためにチャイルドロック式のウォーターサーバーを選ぶことも重要です。家庭内では温水が出るレバーを誤って操作した子供が火傷を負う事故も起きているため、病院にウォーターサーバーを設置する際もチャイルドロック式のものを取り入れてください。
まとめ
いつでも安全でおいしい水を飲めるウォーターサーバーを病院やクリニックに設置すれば、来院した患者さんの満足度を上げるだけでなく従業員の福利厚生にも繋がります。ウォーターサーバー導入時には、水の種類やチャイルドロックの有無などを確認し、誰もが快適に利用できるものを選ぶことがポイントです。使い勝手のよいウォーターサーバーを設置して、病院にいる全ての人が快適に過ごせる環境作りに役立ててみてはいかがでしょうか。